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第二期工事 信長塀

いよいよ始まりました。第二期工事

まずは、主庭側となる場所に沓脱石を据え犬走りを施工します。

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犬走りは、アプローチと同様に真砂土の洗い出し仕上げにしました。

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犬走りは、建物と庭の繋がりとして重要な役割になります。

この室内には、縁側が有りここからが庭を眺める視点となります。
しかし、目の前に控えブロックが有るので隠す事を考えなくてはなりません。

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そこで思いついたのは、あえて突きだして近景にする事です。

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近景にする土塀は、以前から構想を考えていた築地塀(信長塀)にして、スモモの存在感に合う土塀にしようと考えました。

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まずは、築地塀の腰積みからです。
この川石は、御屋敷の延段に使われていた物を再利用しました。

そして、熨斗瓦を積んでいきます。

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積んでいく土は、この庭の赤土を利用して練り固めていきます。

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表裏に鬼瓦の足を入れて、この土塀のポイントにします。

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最後に、屋根瓦を乗せます。

構造物は、屋根で全体のバランスを取り、その格好が決まるので此処はとても神経を使いました。

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土塀の屋根にしては、勾配をきつくしてより信長塀に近い格好にしてみました。

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築地塀は、熨斗瓦の線により庭を幅
広く感じさせる効果を出します。

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庭には、様々な構成要素が組み合わされて作られていきます。構成要素をいかに効かす事が出来るかが庭師にとって、とても重要だと思います。

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そこが、庭の面白さでもあり難しさでもあり、奥深さだと思います。そういった庭こそ見る人の心に感動を与え、住まう人の心の拠り所となって行くと思います。

庭は完成しているのですが、とりあえず長くなりそうなので今回のブログはここまでにして続きは次回のブログで書きたいと思います。

2017年 謹賀新年

新年明けましておめでとうございます。
2017年も一心不乱に庭づくりに力を注ぎたいと思います。

年明け最初の仕事は、竹垣の改修工事です。

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だいぶ朽ちて崩れてきた竹垣ですが、作り変えても本物(自然素材)で作りたいと御施主様から御要望がありました。
やはり本物での温もりや味わいは、他に変える物がない景色になります。

まずは、主庭側からです。
以前は、建仁寺垣でしたが野暮ったい感じがあったので、今回は杉皮塀に変更しました。

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主庭側の隣家との垣根は以前と同じ建仁寺垣にします。

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そして最後に玄関前です。

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大谷石の塀の先がネットフェンスになっていて、隣のアパートが丸見えです。
燈籠や植栽されている大名竹の存在を生かす為にも主庭側と同様に杉皮塀を施工させて頂きました。

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以前よりも玄関前が引き締まり、燈籠が生きてきました。

今は、既製品の物で組み合わせられている景色ばかりが目につきますが、やはり、自然素材の物には敵いません。

キレイ過ぎず、それでいて年数が立てば味が出てくる自然素材。
どんな場所にも馴染みやすく、落ち着き有る空間が住まう人に癒しを与える事と思います。

漢方3 効果

品川にあるお寺に年末の手入れ管理に来ています。

昨年度のブログでも書いたゴヨウマツの漢方による樹勢回復の様子です。

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       <治療前>

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                         <1年後>

写真でも解るように1年後のゴヨウマツは、青々として沢山の新芽が出ています。

漢方が効いたようです。

樹木の訴える様子を良く観察してそれに合った措置をする事で樹木は元気を取り戻します。

御施主様にもとても喜んで頂きました。
とても嬉しいですね!

参道の手入れ管理終えて、最後に井戸蓋の交換です。

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青竹を並べて棕呂縄で縛ります。

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やっぱり、青竹になると気持ちいいですね!
気持ち良くお正月を迎えられそうです。

漢方 2

漢方の続きです。

五葉松の根鉢を作り何ヵ所か穴を掘ります。

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そこに残りカスを撒きます。

次に、煮汁を水で薄めてたっぷりと根鉢に与えます。

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最後に、噴霧器で散布します。

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昔ながらの先人達の知恵には、とても驚かされる事ばかりです。

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仕上げに、さし枝を下げて今回の作業は終了です。

どんな事にも手間を惜しまず、知恵を絞り出してきたからこそ今の日本文化の礎がある気がします。

近年では、どれだけ手間をかけずに早く仕上げるかで職人の良し悪しを決められてしまいます。

何とも悲しい現実です。

だからこそ、物作りに携わる者として先人達の知恵を大事にし、手間を惜しまずに、庭作りに生かしていきたいと思います。

漢方 1

今年は、藤の花がとても綺麗ですね。

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こちらは、毎年御世話になっているお寺の藤棚です。

今回は、五葉松の調子が悪いと言うので、中庭の手入れを兼ねて様子を見に伺いました。

五葉松は、確かに全体的に色が悪く勢いが無い様子です。

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新芽がでているので害虫では無いので、根っこの問題です。そこで今回、どのような治療にするか相談した結果、漢方を投与する事にしました。

漢方は、昔から庭師の間に伝わる樹勢回復に効果のある物で「マツにはセンキュウ」と言われて来ました。

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先人の知恵ですね。

お寺の片隅で、センキュウを煎じます。

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中庭にまで、センキュウの香りが漂って来ます。
温泉地に行った時の匂いににている感じがします。香りを嗅いでいるだけでも効果がありそうです。

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そして、半日かけて煎汁を作ります。

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残りカスも全て使います。
とりあえず今日は、ここまでです。