駐車場も庭の一部です!
最近の住宅はオープン外構として造られている事が多いです。
その中でも、特に駐車場が家の顔となる作りを良く目にします。
今回の御施主さんは、そんな駐車場を庭の一部分と考えていて、自然石を使い庭と駐車場の境を明確にするのでは無く、曖昧に庭へと繋げて行きたいとの御依頼でした。
そこで提案させて頂いた案は、長い間溜めていたアイディアで、庭と道路との傾斜を利用して、山から崩れ落ちた石が石畳に利用された山道の風景でした。
まずは、景石を選びに岐阜へ、それから現場での作業がスタートします。
石灰でラインを書き出し、駐車位置と階段の位置を決めます。
御影石で階段の縁を作ります。
その両脇は、鳥海石で石積みをします。
今回は、山の雰囲気を出す為に、崩れ積みと言う技法で積みました。
階段の踏み面を真砂土の洗い出しで仕上げました。
そして、いよいよメインの景石の据え付けです。景石は、大胆なようで繊細な技術で指一本で表情が変わります。その表情を一石ずつ見極めながら、自然に、わざとらしくならないように組んで行きます。
なので、とても神経を使う繊細な仕事の一つです。
据え付け終わったら、続く敷石です。景石の雰囲気を崩さずに、うるさくなりすぎ無いように据えました。
次に駐車場のコンクリート打ちです。
駐車場の仕上げは、コンクリートの洗い出し仕上げで、今回は全体の雰囲気から砂利の表情を多く見せています。
そして、最後に仕上げの植栽です。植栽が入ると、グッと山の雰囲気になって来ます。
石と木がある風景はなんだか落ち着きます。
そして、一番の要、下草です。
下草植栽は、雰囲気を造るのにとても重要で、下草を疎かにすると落ち着か無い雰囲気になってしまいます。
最後まで気を抜かず仕上げて行きます。
完成です。
落葉樹に囲まれた山道が庭へと誘い、癒やされる場となります。
石は、年月が経つとより落ち着いて来るのでこれからがより楽しみです。
また一つ、今後が楽しみな作品(庭)が出来上がりました。
これから、御施主さんに取って癒やされる場として、より良くなるように見守って行きたいと思います。