第二期工事 信長塀
いよいよ始まりました。第二期工事
まずは、主庭側となる場所に沓脱石を据え犬走りを施工します。
犬走りは、アプローチと同様に真砂土の洗い出し仕上げにしました。
犬走りは、建物と庭の繋がりとして重要な役割になります。
この室内には、縁側が有りここからが庭を眺める視点となります。
しかし、目の前に控えブロックが有るので隠す事を考えなくてはなりません。
そこで思いついたのは、あえて突きだして近景にする事です。
近景にする土塀は、以前から構想を考えていた築地塀(信長塀)にして、スモモの存在感に合う土塀にしようと考えました。
まずは、築地塀の腰積みからです。
この川石は、御屋敷の延段に使われていた物を再利用しました。
そして、熨斗瓦を積んでいきます。
積んでいく土は、この庭の赤土を利用して練り固めていきます。
表裏に鬼瓦の足を入れて、この土塀のポイントにします。
最後に、屋根瓦を乗せます。
構造物は、屋根で全体のバランスを取り、その格好が決まるので此処はとても神経を使いました。
土塀の屋根にしては、勾配をきつくしてより信長塀に近い格好にしてみました。
築地塀は、熨斗瓦の線により庭を幅
広く感じさせる効果を出します。
庭には、様々な構成要素が組み合わされて作られていきます。構成要素をいかに効かす事が出来るかが庭師にとって、とても重要だと思います。
そこが、庭の面白さでもあり難しさでもあり、奥深さだと思います。そういった庭こそ見る人の心に感動を与え、住まう人の心の拠り所となって行くと思います。
庭は完成しているのですが、とりあえず長くなりそうなので今回のブログはここまでにして続きは次回のブログで書きたいと思います。