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枯れ滝•枯れ流れ

昨年、完成した庭で「ポケットパークのように訪れた方が癒される様な空間にしたい」との御依頼から始まった造園工事です。

建築家さん設計の新築住宅で、ウッドのアプローチまでが設計で決まっていました。打ち合わせで、図面を頂き玄関から駐車場までの高低差がかなり有りました。                   

この高低差を利用しない訳にはいかない、ウッドのアプローチを生かしたいと思い、枯れ滝•枯れ流れを考えました。

『かつて、水が流れていた山の中にある川、今では苔の付いた石が枯れた滝と川の流れの情景を作り出し、ウッドで出来た通路と橋が奥へと誘い、訪れた方達の癒しの場となっている様』をストーリーとして提案させて頂きました。

まずは、地割りからのスタートです。 

住宅地では、設備管が埋設してあるのでこの作業も庭を造るのにとても重要になります。

滝と流れの地を作り、全体の動きを決めて行きます。そして、石組みに入ります。

石の動きを見極めて、一石ずつ据えて行きます。

この庭の骨格が完成です。

石組みだけでも、雰囲気が出て来ました。次に立水栓です。

立水栓も風景に溶け込む様にハードウッドにしました。

そして、いよいよ植栽です。

高木から植栽して、この庭の肉付けをしていきます。緑が入ると石組みがより生きて見えてきます。

そして、下草を植えて完成です。

まだ、石の綺麗さが際立っていますが、これから時間と共により一層深い情景になる様に施工致しました。

自然の風景は、「静と動」=「石と樹木」が組み合わされて景色となっています。石には苔が乗り、樹木は成長し、相反する物同士が共に生きる事で、いつまでも飽きずに住まう人や訪れた人々の癒しの場となって行きます。

そんな風景の場になるように、これから成長して行くこの庭を、見守って行きたいと思います。